マイスター制度のデメリット(整形靴限定)

マイスター

ドイツでマイスターはいわば管理職的な色が強い。

マイスター自身が作るのではなく、

職人に作らせる

品質管理

指導

合間に接客、電話対応、病院周りetc…

なので、

  • 接客が好き
  • 人と話すのが好き
  • お店の経営をしたい
  • 毎日同じ作業をするのは嫌

というような人には向いていると言える。

マイスター

という響きは、

熟練職人とか、

なにかしら技術に長けた人

という印象を持たれるが、実際にそんな人ばかりではない。

職業訓練を終えてすぐに取ることも可能なので、マイスター学校を全部全日制にすれば、一年くらいで取れるものだ。

(職業訓練が通常3年〜3年半なので、あしかけ4〜4年半で取得可能)

専門理論だって、職業学校で真面目にやっていれば、そんなにたくさん新しいことが出てくるわけでもない。

学校で行う患者さんに協力してもらっての靴制作も5人程度。。。

マイスター学校に来るまでにどんなことをしてきたか

は、働いてきたお店に依存するところが大きいので、同じマイスターでも得て不得手が全然違う。

共通していることは、マイスターなら、

整形靴がどういうプロセスを経て作られるかを一通り知っている

ということ。

  • 処方箋を受け取り、
  • 患者さんをみて、どのような構造の靴にするかを決め、
  • 見積もりの出し方、
  • 全作業工程、
  • 作業時間の目安
  • 起こりうるリスクとリスクマネジメント
  • 医療用品法
  • 納品

人が抱くイメージは同じなのに、実際の実力は個々によって全然違う。。。

そのギャップに苦しむ人もいる。

指導や人の上に立つのが苦手な人ならなおさらだ。

「マイスターが言っているから。」

と言って素直に言うこと聞いてくれる職人はいないしね。

資格を取ってからどうするか?

この制度が良いか悪いかは、

人による

もし、ドイツで雇われマイスターとして働くなら、

自分がプレイヤー(手を動かして靴を作る)でありたいならば、

マイスターであることは不便かもしれない。

マイスターが工房で作る仕事って、

ラスト制作

くらいだから。

(人が足りないとフットベットとかチェックシューズ 制作もするけど。でもそれも会社によります。)

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