ローリングソールの種類

整形靴

ローリングソール、といえばMBTシューズのようにソールが「舟底状になっている」「丸い靴底」というイメージが強いと思いますが、

整形靴では踏み返し補助としてフットベットには必ずといって良いほど成形されます。

そして既成靴の加工でも最も注文の多い加工の一つでもあり、脚長差補正を靴全体に施す場合、固くなってしまう靴底をローリング状に加工して踏み返しをスムーズにしたりもします。

既成靴でも、多くのスニーカーや登山靴でソールの分厚いものはローリングソール状になっています。

この『ローリングソール』の説明を理解するのに必要な用語:

  • ローラー頂線(赤い線):ローリングが始まる起点
  • ボールジョイント線緑の線):親指の付け根から小指の付け根を結んだ線
  • フロントレバーアーム:足関節(足首関節)からローラー頂点を結んだ線
ボール部ローラー

下図のように歩行時にボールジョイント線支点に行なわれる踏み返しをローリングソールによって移動させることで作用が変わります。

ローラー頂点が後ろに下がるほど、踏み返しが早く行われますが、立脚面(ヒールの後から前足部頂線)が減少するので不安定になります。

ローリングソールの種類は8種類。

各種類の説明を書くと長くなってしまうので、それぞれ独立した記事にしました。

ボール部ローラー

最もよく設置されるローリングソール。

中足ローラー

足趾ローラー

蝶型ローラー

蝶型ローラー
ボール部ローラーに緩衝材を組み合わせ、開帳足などで中足骨骨頭2と3が痛む時に施される加工。

職人試験の課題の一つ。

方向ローラー

特殊型

強剛母子ローラー

角度ローラー

特殊型

ゆりかごソール

ボール部ローラー、中足部ローラー、ゆりかごローラーは既成靴でも見られるタイプです。

自分の症状に合わせてソールのタイプを選んでみて下さい。

膝関節が安定しないと感じる方にはネガティブヒールの靴もしくはヒールスプリングのない靴を選ぶといいです。

ヒールスプリングとは、

ボール部を地面に付けた状態でのカカトの位置・高さです。

多くの靴の木型は下の写真のようにヒールスプリングを入れて設計されています。

写真1:ヒールスプリング1cmのラスト

下の写真2のように爪先よりかかとが深く沈むようになっているのがネガティブヒールの靴になります。

写真2

ローリングソールのある・なし、強度、ローラー頂線の位置、

ヒールスプリングの高い・低い・なし・ネガティブ、

それぞれ履き比べてみると、負担がかかるところがそれぞれ全然違います。

「良い」と言われるものも、実は自分の症状には合っていない、なんてことも往々にしてあります。

是非参考にしてみてください。

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